妊産婦(女性)の労働ルール|産前産後休業・業務転換・時間外労働・育児時間・生理休暇
妊産婦(女性)の定義と保護規定
労働基準法では、母体保護の観点から、妊娠中や産後の妊産婦(女性)に対して特別な保護規定を設けています。産前産後休業のルールや、体調に合わせた業務軽減、深夜労働・残業の制限、生理休暇など、会社が正しく理解しておくべき制度について項目ごとに分かりやすく解説します。
妊産婦の坑内業務の就業制限
妊産婦を坑内で働かせてはいけません。ただし臨時的に行われる業務で、厚生労働省令で定められた業務については坑内で働かせても構いません。
妊産婦の危険有害業務の就業制限
妊娠中の女性従業員や産後1年未満の女性従業員には、重量物を取り扱う業務などの有害な業務を行わせてはいけません。
女性の危険有害業務の就業制限
妊娠中の女性従業員や産後1年未満の女性従業員には危険な業務を行わせてはいけないことになっていますが、それ以外の女性であっても、妊娠や出産の機能に有害な業務については行わせてはいけません。
妊産婦等の危険有害業務の範囲
妊娠中の女性従業員や産後1年未満の女性従業員には危険な業務を行わせてはいけないことになっていますが、具体的な業務の範囲は厚生労働省令で決めることとします。
産前の休業
6週間以内に出産予定の女性従業員が請求したときは休ませないといけません。双子以上のときは14週以内となります。
産後の休業
産後8週間は勤務させてはいけません。ただし、産後6週を過ぎて、医師が認めたときは勤務させても構いません。
【東朋学園事件】
妊娠中の女性の業務転換
妊娠中の女性従業員が請求したときは、他の負担の少ない仕事に変更させないといけません。
妊産婦の変形労働時間制の適用除外
妊娠中の女性従業員と産後1年未満の女性従業員が請求したときは、1ヶ月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制、1週間単位の変形労働時間制を採用していたとしても、1週40時間、1日8時間を超えて働かせることはできません。
妊産婦の時間外労働の制限
妊産婦が請求した場合は、36協定を締結していても、時間外労働及び休日労働をさせてはいけません。災害が発生した場合であっても同じです。
妊産婦の深夜労働の制限
妊娠中の女性従業員と産後1年未満の女性従業員が請求したときは、午後10時から午前5時の時間帯に働かせることはできません。
育児時間
産後1年未満の女性従業員は、通常の休憩時間に加えて、1日2回、1回につき30分の育児時間を請求できます。
育児時間の与え方
女性従業員から育児時間を請求されたときは、育児時間を与えないといけません。
生理休暇
「生理で勤務できないほど辛いから休ませて欲しい」と女性従業員が言ってきたときは、働かせてはいけません。
執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。

