妊娠中の業務転換とは?会社の義務・賃金・実務対応

妊娠中の女性が「軽易な業務」への転換を請求した際の会社の義務

労働基準法 第65条第3項(妊娠中の女性の業務転換)の条文

使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。

【妊娠中の女性の業務転換】の条文の解説です

妊娠中の女性従業員が請求したときは、他の負担の少ない業務に配置転換しないといけません。

妊娠中の女性従業員?

はい。産前休業のように、出産予定日から6週間前といった範囲は設定されていません。

妊娠中の女性従業員に危険有害な業務を禁止するのは分かるけど、それとは別?

別です。健康に害を及ぼすことが予想されるような業務を担当していなくても、業務の変更を請求できることになっています。

他の負担の少ない業務と言うけど、賃金は引き下げてもいい?

業務の変更内容や労働時間等について、本人と話し合って合意して決定する必要があります。そのときに、必要以上に賃下げをすると、男女雇用機会均等法で禁止されている不利益な取扱いに該当する可能性があります。

会社に、他の負担の少ない業務がないときはどうしたらいい?

新しい業務を作ることまでは求められません。従業員でしたら普通は会社の業務を知っているはずですので、本人の希望を踏まえて会社が配置を検討することになると思います。

本人が請求したけど会社が応じることができなくて、会社を休んだときは、休業手当を支払わないといけない?

客観的に見て負担の少ない業務が他にない場合は、休業手当を支払う義務はありません。

「産前産後休業と妊娠中の業務軽減」に関する裁判例


社会保険労務士 木下貴雄

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。