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災害補償

労働災害が起きたときの会社の補償責任や労災保険との関連など、労働基準法の災害補償についてお話しています。

安全衛生

安全衛生については労働安全衛生法で定めます。

治療費の負担

社員が仕事を原因とするケガや病気にかかったときは、会社は治療費等を負担しないといけません。

治療費負担の範囲

社員が仕事を原因とするケガや病気にかかったときは、会社が治療費等を負担しないといけませんが、負担の範囲は厚生労働省令で決めます。

休業補償

社員が仕事を原因とするケガや病気にあって、療養のため出勤できずに給料の支払もないときは、会社は給料(正確には平均賃金)の60%の休業補償を行わないといけません。

休業補償の金額の改訂

賃金の統計が大幅に変動し120%を超えるか80%未満になったときは、上昇率か低下率に応じて休業補償の金額を改訂しないといけません。

休業補償の金額の改訂方法

休業補償の金額の変更の方法について必要な事項は厚生労働省令で定めます。

障害補償

社員が仕事を原因とするケガや病気にあって、障害が残ったときは障害の程度に応じて、下の表の金額の障害補償を行わないといけません。

休業補償と障害補償の例外

社員の重大な過失でケガや病気になって、労働基準監督署の認定を受けたときは、会社は休業補償や障害補償を行わなくても構いません。

遺族補償

社員が仕事が原因で死亡したときは、会社は遺族に対して、給料(正確には平均賃金)の1,000日分の遺族補償を行わないといけません。

葬祭料

社員が仕事が原因で死亡したときは、会社は葬祭を行う人に対して、給料(正確には平均賃金)の60日分の葬祭料を支払わないといけません。

打切補償

治療を開始して3年経っても治らないときは、会社が給料(正確には平均賃金)の1,200日分の打切補償を行えば、以後の補償は行わなくても構いません。

分割補償

会社に支払能力があって、社員か遺族の同意を得たときは、障害補償と遺族補償については、6年間の分割にすることができます。

補償を受ける権利

社員が退職しても補償は受け続けられます。。

補償の譲渡、差押えの禁止

補償を受ける権利は、譲渡することはできませんし、差し押さえることもできません。

労災保険との関係

労災保険で肩代わりされるときは、会社は補償しなくても構いません。

労災保険と損害賠償

社員から損害賠償を請求されたときは、労災保険から支払われた分は会社から支払ったものとして控除されます。

労働基準監督署への審査・仲裁の申立て

災害補償について異議があるときは、労働基準監督署に審査や仲裁を申し立てることができます。

労働基準監督署の職権による審査・仲裁

労働基準監督署は職権で審査や仲裁をすることができます。

労働基準監督署による審査・仲裁の停止

労働基準監督署が審査や仲裁を行っている最中に民事訴訟が提起されたときは、労働基準監督署は審査や仲裁を行いません。

医師の診断、検案

労働基準監督署が審査や仲裁のために必要と認めたときは、医師に診断や検案をさせることができます。

時効の中断

労働基準監督署に審査や仲裁を申し立てたとき、労働基準監督署が職権により審査や仲裁を開始したときは、裁判上の請求とみなします。

労災保険審査官への申し立て

労働基準監督署の審査や仲裁の内容に不服があるときは、労働者災害補償保険審査官に審査や仲裁を申し立てることができます。

労災保険審査官による審査・仲裁の停止

労働者災害補償保険審査官が審査や仲裁を行っている最中に民事訴訟が提起されたときは、労働者災害補償保険審査官は審査や仲裁を行いません。

請負事業の例外

建設業など請負で行われているときは、元請が災害補償を行わないといけません。

下請への補償義務の移転

請負の場合は元請が災害補償を行わないといけませんが、書面による契約で下請に補償を引き受けさせたときは、その下請が災害補償を行うことになります。ただし、重複して補償を引き受けさせることはできません。

下請への補償請求

下請に補償を引き受けさせた場合に、元請が補償を求められたときは、補償を引き受けた下請に請求できます。ただし、下請が破産手続開始の決定を受けたり、行方不明になった場合は請求できません。。

補償の詳細

災害補償の細かなことは厚生労働省令で定めます。