適性検査と採用面接

適性検査

こんにちは。社会保険労務士の木下と申します。

等々と、最近立て続けに採用に関する相談を受けました。(ご相談はこちら

話を聞いて共通しているのは、どうも採用の準備不足だったように感じます。面接に来てくれた人の感じが良さそうという理由で採用してしまったり、求人広告を出しても数人しか応募がなくて妥協して採用してしまったりと、採用基準はないのも同然です。

採用とは、投資です

例えば、月給が20万円とすると年間で240万円、5年勤めたとして1200万円です。1200万円の投資を思い付きで行うなんてことは止めて下さい

また、入社してすぐに退職した場合も、求人コスト(求人広告の費用や面接の時間)、本人に支払った給料、上司が指導した時間、その他のコストを計算すると、100万円近い金額が無駄になってしまいます。

・・・ 常識的な考えです。しかし、常識が通用しない人も中にはいます

面接での言葉を信じてあげたいのでしょうが、ウソをついているかもしれないことを前提にして採用面接を進めないと、こちらが痛い目にあってしまいます。

損害賠償を請求できるのでしょうか?

入社してすぐに退職した社員は、一人採用するだけで100万円近い大金が掛かっている、100万円の損害を会社に与えたとは夢にも思っていないことでしょう。

退職時のイザコザと、その無神経さに腹が立って、本人に損害賠償を請求したくなる気持ちも分かります。しかし、求人広告をどこに出すかといったことは経営上の問題ですので、それを社員に求めることは無理があります。

会社ができる最善の方法は、そんな社員を採用しないことです。

その手段として、大企業を除いては1回か2回の面接をするだけで、採用の合否判定を下している会社が多いと思います。あなたの会社も、そうではないですか?

中小企業の採用で、一番大事なこと

確かに、感じが良さそうかどうかは大事なことです。しかし、話し方や声の大きさ、意欲のある態度、自信に満ちた振る舞い、パリッとした服装といったことは、意図的に作れるものです。そんな表面的なことで惑わされないよう注意して下さい。

時々会う間柄であれば、ボロが出ないよう取り繕うことができますので、それで良いかもしれませんが、ずっと一緒に働く仲間となるからには、もう一歩内面に踏み込んだ不変的な部分もチェックしておくべきです。

その内面の中でも特に考え方と価値観、これが会社(小規模企業においては社長)と合っているかどうか、が一番大事なことと思います。あなたの会社に欠かせない社員を思い浮かべて下さい。考え方や価値観が一致してる社員ではないですか?

たとえ能力が優れていたとしても、考え方や価値観が違っている場合は、採用は控えた方が良いです。会社を引っ掻き回して辞めるのがオチです。能力のある社員ほど、その被害が大きくなります。無能な社員の方がまだマシです。

能力が劣っていたとしても、会社(社長)の考え方や価値観に共感できる人材の方が何倍も好ましいです。能力は教育すれば向上しますが、考え方や価値観を変えることは難しいものです。

採用面接

ところで、採用面接ではどんなことを聞いていますか?考え方や価値観、本音を引き出す質問をしていますか?

志望動機や中途採用なら退職理由を聞いていると思います。当然、これらは確認しないといけないことですが、どこの会社でも聞かれる質問ですので、応募者も十分に考えた上で答えを用意しています。

落とされるようなことは、普通は言いません。もう一歩、二歩突っ込んだ質問を投げ掛けないと、本心の発言なのか分かりません。

採用面接のテクニック

例えば、「当社を志望した理由は何ですか?」という質問に対して、「地域社会に貢献する御社で働きたいと思いました」という回答だったとしましょう。

そうであれば、「○○さんは地域社会に貢献したいというお考えを持っている?そのようなことを考えるようになったキッカケ、出来事はありますか?」と、一歩突っ込んだ質問をすることが考えられます。

更に、「社員としてではなく、一市民として地域社会に貢献できることで、何かされていますか?」と、具体的な行動レベルの質問にまで掘り下げて聞かない限り、本心からそう思っているのか分かりません。

また、「あなたは協調性がありますか?」と聞かれて、「協調性はないです」と答える人はいません。

これについては、「同僚や上司と意見が対立したときはどうしますか?」、更に、「過去に意見が対立したときのことを聞かせて下さい」、「具体的にどのようなことがあって、どう対応されましたか?」と、具体的な過去の行動を聞くことが大事です。

抽象的な質問には、何とでも答えられます。それが本音で言ってるのか見抜くことはとても難しいです。何しろ次々と転職を繰り返す人は面接に慣れてますので、落とされない受け答えの方法を習得しています。

抽象的な質問で終わっていると、採用面接で失敗するのも仕方ないと思います。一方で、具体的な行動レベルの質問になると、しどろもどろになったりします。実際にそう思っているのかもしれませんが、行動を起こすほど強くは思っていないことが分かります。

適性検査

p>採用の失敗を繰り返して、人の見抜き方を学んでいくのも良いでしょう。

数百万円単位の損害を出しながらですので、自然と真剣になって学べると思います。

もし、あなたが「そんな暇はない」、「そんなリスクは取りたくない」とおっしゃるのであれば、適性検査の活用を考えてはいかがでしょうか?

適性検査によって、面接だけでは見抜けなかった本人の内面を明らかにすることができます。

適性検査【 CUBIC 】の特徴

例えば、トラブルを巻き起こす問題社員は採用面接でウソをつきます。問題社員でなくても、自分を良く見せたいと思うのは自然なことです。適性検査(CUBIC)では、回答者が意図的に分析結果を操作しようとすれば、それが【信頼係数】として数値で表れます

また、適性検査(CUBIC)では、@性格、A関心事、B職場での行動特性、C意欲、を測定して、これらのデータの組合せによって、配属先の向き不向きや定着性などが予測できます。

大企業で配属した職場との相性が悪ければ、配置転換をすることもできますが、小規模企業では、配置転換は簡単にはできません。このようなミスマッチを事前に防ぐことができれば、会社にとっても本人にとっても幸せなことです。

適性検査(CUBIC)は、慶應義塾大学、信州大学の研究者によって開発された人材組織診断システムで、10年以上の歳月を掛けて約5万人分の基礎データを元に作られた信頼性の高いシステムです。

大企業以外では、適性検査を行っている会社は少数派です。今こそ、良い人材を見極める手段を獲得して、同業他社に差を付けるチャンスではないでしょうか?

適性検査【 CUBIC 】の種類

適性検査(CUBIC)は、次のように「個人特性分析」と「能力検査」の2種類があります。

種類検査結果検査時間
個人特性分析サンプル(pdf)20分
能力検査サンプル(pdf)55分(4科目の場合)