パートタイマー用の就業規則の意見書
パートタイマー用の就業規則を作成したときの意見書は?
- パートタイマー用の就業規則を作成したときは、パートタイマーの代表者から意見を聴けば良いのでしょうか?
- パートタイマー用の就業規則を作成したり、変更したりした場合でも、会社の従業員の過半数を代表する者から意見を聴いておけば、労働基準法上は問題ありません。
労働基準法の規定
就業規則を作成、変更したときは、その就業規則を労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。パートタイマー用の就業規則も、作成、変更したときは、労働基準監督署に届け出ないといけません。
そして、就業規則を届け出る際は、従業員の過半数を代表する者の意見を聴くことが、労働基準法で定められています。パートタイマー就業規則についても同様でなのですが、パートタイマーの代表者の意見を聴かないといけないのか、ということが問題になります。
しかし、労働基準法では、パートタイマー就業規則に関して、特別な規定は置かれていません。つまり、パートタイマー就業規則も、賃金規程や育児介護休業規程等と同じように、就業規則の一部として位置付けられます。
したがって、従業員の過半数代表者が正社員の場合は、この正社員に対して、作成、変更したパートタイマー就業規則についての意見を聴取することになります。パートタイマーの過半数代表者を選出する必要はありません。この取り扱いで、労働基準法上は問題ありません。
逆に言うと、パートタイマーの過半数代表者に意見を聴いて、全体の従業員の過半数代表者に意見を聴いていない場合は、不十分ということです。
パートタイム労働法の規定
しかし、そうは言っても、パートタイマーに適用される就業規則ですので、パートタイマーの意見を聴くことが望ましいことは言うまでもありません。
また、パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)では、「事業主は、短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し、又は変更しようとするときは、当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする。」と定められています。
要するに、パートタイマー就業規則を作成、変更したときは、パートタイマーの過半数代表者を選出して、意見を聴くよう努力する義務があるということです。意見を聴くよう努力していれば満たされますので、必ずしも義務付けられるものではありません。
一般的には、パートタイマーを対象に説明会を開催して、就業規則の内容を説明して、その中で疑問点等の意見を聴くようにしている会社が多いです。