年少者の労働時間の特例

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年少者の労働時間の特例

労働基準法 第60条第3項

使用者は、第32条の規定にかかわらず、満15歳以上で満18歳に満たない者については、満18歳に達するまでの間(満15歳に達した日以後の最初の3月31日までの間を除く。)、次に定めるところにより、労働させることができる。

  1. 1週間の労働時間が第32条第1項の労働時間を超えない範囲内において、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合において、他の日の労働時間を10時間まで延長すること。
  2. 1週間について48時間以下の範囲内で厚生労働省令で定める時間、1日について8時間を超えない範囲内において、第32条の2又は第32条の4及び第32条の4の2の規定の例により労働させること。

労働基準法 施行規則 第34条の2の4

法第60条第3項第2号の厚生労働省令で定める時間は、48時間とする。

【年少者の労働時間の特例】の解説です

18歳未満で中学を卒業した従業員については、次の方法で勤務させられます。

  1. 1日の労働時間を4時間以内にすれば、1週40時間の範囲内で、他の日の労働時間を10時間にできます。
  2. 1週48時間、1日8時間の範囲内で、1ヶ月単位の変形労働時間制1年単位の変形労働時間制を適用できます。

どういうこと?

その2つの場合は、例外的に時間外労働が許されるということ?

そうです。少しだけですが時間外労働が可能になります。

最初の1日の労働時間を4時間以内にするというは、例えば、土曜日を午前中だけの勤務にするということ?

それでも良いですし、4時間以内となっていますので、0時間でも構いません。例えば、日曜日を法定休日として、土曜日を法定外の休日にすれば、条件をクリアしたことになります。

他の日の労働時間を10時間にできるというのは、1日8時間勤務とすると、2時間までは残業させても良いということ?

そう捉えても間違いではないですけど、場当たり的に残業をさせると、1週40時間を超える恐れがあります。

その場合でも、1週40時間は守らないといけないんだね。

労働基準法違反になってしましますので、あらかじめ所定労働時間をその範囲内で設定しておく方法が望ましいです。

次の変形労働時間制の規定はどういうこと?

1ヶ月単位の変形労働時間制の場合は、1ヶ月を平均して1週40時間以内であれば、1日の勤務時間に上限がありません。

一般の従業員だったら、1日16時間勤務も可能なんだね。

はい。1週48時間、1日8時間を上限として、1ヶ月単位の変形労働時間制と1年単位の変形労働時間制を適用できます。

それだったら負担は少なそうだね。

フレックスタイム制1週間単位の変形労働時間制は対象になっていませんので、年少者には適用できません。