有給休暇中の賃金

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年次有給休暇中の賃金

労働基準法 第39条第7項

使用者は、第1項から第3項までの規定による有給休暇の期間又は第4項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金若しくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法第99条第1項に定める標準報酬日額に相当する金額又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。

労働基準法 施行規則 第25条

法第39条第7項の規定による所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金は、次の各号に定める方法によつて算定した金額とする。

  1. 時間によつて定められた賃金については、その金額にその日の所定労働時間数を乗じた金額
  2. 日によつて定められた賃金については、その金額
  3. 週によつて定められた賃金については、その金額をその週の所定労働日数で除した金額
  4. 月によつて定められた賃金については、その金額をその月の所定労働日数で除した金額
  5. 月、週以外の一定の期間によつて定められた賃金については、前各号に準じて算定した金額
  6. 出来高払制その他の請負制によつて定められた賃金については、その賃金算定期間(当該期間に出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金がない場合においては、当該期間前において出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金が支払われた最後の賃金算定期間。以下同じ。)において出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における総労働時間数で除した金額に、当該賃金算定期間における1日平均所定労働時間数を乗じた金額
  7. 労働者の受ける賃金が前各号の2以上の賃金よりなる場合には、その部分について各号によつてそれぞれ算定した金額の合計額

【有給休暇中の賃金】の解説です

従業員が有給休暇を取得した場合は、就業規則の規定に基づいて、次のいずれかの方法で賃金を支払わないといけません。

  1. 平均賃金
  2. 通常の勤務をした場合に支払う通常の賃金
  3. 健康保険の標準報酬日額

有給休暇だから有給なんだろうけど、支払う方法が3種類もあるんだ。

一般的には2.の方法で、通常の勤務をしたものとして賃金を支払っている会社が多いです。

3.健康保険の標準報酬日額というのは初めて聞いた。

1.と2.は就業規則に規定していれば、その方法で支払うことができるのですが、3.の場合は従業員の過半数代表者と労使協定を締結することが条件に加わります。

月給制の従業員が有給休暇を取得したときは、賃金を減額しないという処理で問題はないね。

問題ないです。2.の通常の勤務をしたものとして、賃金を支払っていることになります。

2.の方法で支払うとすると、時間給のパートタイマーが有給休暇を取得したときは、賃金はどうやって計算するの?

有給休暇を取得した日の労働時間が6時間で時給が1,000円とすると、6,000円を支払います。

減額しないという処理ではいけない?

減額しないという処理は、時間給のパートタイマーについては、欠勤した場合と同じ扱いで有給になっていません。時間給のパートタイマーが勤務したものとみなすと、追加して賃金を支払うことになります。

6時間の日と4時間の日がある場合は?

有給休暇を取得した日の労働時間によります。その日の労働時間が6時間なら6時間、その日の労働時間が4時間なら4時間で計算します。

そうしたら、有給休暇は6時間の日に集中する。会社としては何か損した気分だな。

そうでしたら、平均賃金か健康保険の標準報酬日額で支払う方法も可能です。でも、そうすると、4時間の日に有給休暇を取得されて損した気分になります。

結局どっちでも一緒か。その都度、決めることはできない?

有給休暇を取得した場合に、どの方法で賃金を支払うかは、就業規則で規定することとされています。就業規則は統一的に定めるものですので、休暇を取得した都度、会社が決めることはできません。

なんだかなー。

どうしても納得できないということであれば、労働時間を平均化する以外に方法はないと思います。