年次有給休暇の出勤率(8割)の計算方法

出勤率の計算で出勤扱いになる休業

労働基準法 第39条第10項(年次有給休暇の出勤率の計算)の条文

労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第2条第1号に規定する育児休業又は同条第2号に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第65条の規定によつて休業した期間は、第1項及び第2項の規定の適用については、これを出勤したものとみなす。

【年次有給休暇の出勤率の計算】の条文の解説です

年次有給休暇を付与する条件となっている出勤率を計算するときは、次の期間は出勤したものとみなします。

年次有給休暇を付与するときに出勤率の計算はしたことがないけど。

年次有給休暇は出勤率が8割未満の従業員には付与しなくても構いません。出勤率が8割未満ということは、2割以上欠勤していることになります。

2割としたら毎週1日のペースで欠勤することになるけど、そんな従業員は雇っていられない。

そうですね。有給休暇は全員に与えることが義務付けられているようなものです。

長期欠勤であり得るとしたら、病気で休職してる場合が考えられるけど、休職期間はどのように取り扱えばいい?

そのときは、分母と分子の両方から除外して計算します。出勤率を計算する場合は、前年度の所定労働日数の合計を分母、その内、実際に出勤した日数の合計を分子として計算します。

分かる。

分母になる所定労働日数とは、出勤する義務がある日のことを言います。そして、休職期間とは、出勤の義務を免除する期間ですので、有給休暇の出勤率の計算では分母(及び分子)から除外して計算します。

なるほど。就業規則で休職制度を定めていない場合は?

休職制度がない会社で、有給休暇を取得しない場合は欠勤扱いになります。休職制度がある会社でも、通常は休職期間に入る前に一定の欠勤期間があります。

年次有給休暇を付与するときに出勤率を計算するのは、長期間欠勤・休業した従業員がいる場合だけでいいね。

そうですね。

生理休暇とか、労働基準法で定められている休暇が他にもあるけど、ここに挙げられている期間以外は欠勤扱いとしても問題はない?

就業規則に出勤したものとみなすと規定していれば、それに従いますが、特に記載がなければ、欠勤扱いとしても構いません。

「有給休暇の出勤率の計算」に関する裁判例


社会保険労務士 木下貴雄

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。