治療費負担の範囲

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治療費負担の範囲

労働基準法 第75条第2項

前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定める。

労働基準法 施行規則 第35条

法第75条第2項の規定による業務上の疾病は、別表第1の2に掲げる疾病とする。

労働基準法 施行規則 第36条

法第75条第2項の規定による療養の範囲は、次に掲げるものにして、療養上相当と認められるものとする。

  1. 診察
  2. 薬剤又は治療材料の支給
  3. 処置、手術その他の治療
  4. 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
  5. 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
  6. 移送

【治療費負担の範囲】の解説です

病気の範囲と療養の範囲?

従業員が仕事中にケガをしたときは、業務との因果関係が明瞭なケースがほとんどですけど、病気については、持病がある従業員もいて、業務との因果関係が不明瞭なケースが多いです。

なんとなく分かるような気がする。

業務と因果関係がある病気については、会社の責任で、労災保険を利用します。そうでない場合は、健康保険を利用することになります。

業務災害とか私傷病とかいう話を聞いたことがある。

それで、業務との因果関係があると一般的に認められている病気もありますので、その病気の範囲が厚生労働省令で定められています。

例えば?

化学物質にさらされて業務を行っている場合は、化学物質ごとに、眼、気道、皮膚、呼吸器などに障害が生じることが医学的に明らかになっています。

療養の範囲は?

療養の範囲は、次の項目が定められています。

  1. 診察
  2. 薬剤、治療材料の支給
  3. 処置、手術その他の治療
  4. 自宅での療養上の管理、その療養に伴う世話その他の看護
  5. 病院や診療所への入院、その療養に伴う世話その他の看護
  6. 移送

これで全部まかなわれて、本人は負担しなくて済むのかな?

特殊なケースでなければ大丈夫なはずです。これは労災保険法で規定している範囲と一致しています。

診察と治療、薬、入院というのは分かるけど、移動というのはどういうこと?

病院や診療所への通院に要する交通費です。

そんな費用も出るの?

医師が症状に応じて必要と認めた交通機関に限られますけど。