寄宿舎の計画書の届出
寄宿舎の計画書の届出
労働基準法 第96条の2
使用者は、常時10人以上の労働者を就業させる事業、厚生労働省令で定める危険な事業又は衛生上有害な事業の附属寄宿舎を設置し、移転し、又は変更しようとする場合においては、前条の規定に基づいて発する厚生労働省令で定める危害防止等に関する基準に従い定めた計画を、工事着手14日前までに、行政官庁に届け出なければならない。
労働基準法 施行規則 第50条の2
法第96条の2第1項の厚生労働省令で定める危険な事業又は衛生上有害な事業は、次に掲げる事業とする。
- 使用する原動機の定格出力の合計が2.2キロワツト以上である法別表第1第1号から第3号までに掲げる事業
- 次に掲げる業務に使用する原動機の定格出力の合計が1.5キロワツト以上である事業
- プレス機械又はシヤーによる加工の業務
- 金属の切削又は乾燥研まの業務
- 木材の切削加工の業務
- 製綿、打綿、麻のりゆう解、起毛又は反毛の業務
- 主として次に掲げる業務を行なう事業
- 別表第4に掲げる業務
- 労働安全衛生法施行令第6条第3号に規定する機械集材装置又は運材索道の取扱いの業務
- その他厚生労働大臣の指定するもの
【寄宿舎の計画書の届出】の解説です
次のいずれかに該当する会社が、寄宿舎を設置、移転、変更しようとする場合は、工事に着手する14日以上前に、その計画書を労働基準監督署に届け出ないといけません。
- 従業員数が10人以上の会社
- 危険有害業務を行う会社
寄宿舎の建設工事に取り掛かる前に、計画書を労働基準監督署に届け出ろと。
計画段階で危害の発生が予想されるような寄宿舎を造らせないようにするためです。
寄宿舎を建設した後に不備が見付かっても困るから、会社にとっても有意義なことなのかな。
従業員の安全衛生を守ることが目的の規定ですけど、会社にとっても役立つ規定と思います。設置する場合だけではなく、移転、変更する場合も届出が義務付けられます。
例えば、別の用途で使っていた建物を寄宿舎として使おうとする場合は?
その場合も計画書の届出は必要です。
計画書を届け出たら、どういう所がチェックされるの?
事業附属寄宿舎規程、建設業附属寄宿舎規程に従って作成されたものでないといけません。
従業員数が10人以上の場合は、業種に関係なく、届け出ないといけない?
はい。10人以上ですので、就業規則の作成義務がある会社と同じです。
危険有害業務を行う場合は、従業員数が9人以下でも、届け出ないといけない?
そうです。具体的な業務が施行規則で定められています。