就職の妨害禁止(労働基準法 第22条第4項)と前職調査のリスク
就職の妨害の禁止内容
労働基準法 第22条第4項(就職妨害の禁止)の条文
使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第1項及び第2項の証明書に秘密の記号を記入してはならない。
【就職の妨害】の条文の解説です
就職を妨害することを目的として、従業員の国籍、宗教、支持政党、家柄、労働組合運動に関する連絡を取ったり、退職証明書(第1項)や解雇理由証明書(第2項)に秘密の記号を記入してはいけません。
秘密の記号?
退職証明書や解雇理由証明書に、国籍、宗教、支持政党、家柄、労働組合運動に関する記載はできませんが、それを直接記入しないで、記号(丸や番号)でも記入を禁止するということです。
なるほど。昔にそんな記号を記入して問題になったのかな?
そうかもしれません。
転職予定の会社から「御社での働きぶりはどうでしたか?」と電話で問い合わせが来たときに応答することは禁止されている?
就職を妨害する目的で事実と異なる内容を伝えたり、国籍、宗教、支持政党、家柄、労働組合運動に関する情報を伝えたりすると、この規定に抵触する恐れがあります。
本人の就職を妨害するやり取りが禁止されているということ?
はい。そうです。また、業界団体等で「要注意人物リスト」のようなものを作成して共有することも、この就職の妨害行為に該当します。
執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。

