退職時の証明

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退職時の証明

労働基準法 第22条

労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。

【退職時の証明】の解説です

退職した社員、解雇した社員が請求してきたときは、会社は次の項目を記載した証明書を遅滞なく交付しないといけません。

  1. 勤務していた期間
  2. 業務内容
  3. 地位・役職
  4. 賃金
  5. 退職の理由・解雇の理由

ふ〜ん。これまでそんなことを言ってきた社員はいなけどね。

退職した従業員が転職するときに、転職先の会社から、転職前はどんな仕事をしてたのか、給料はいくらもらっていたのか、証明書を提出するよう求めることがあります。

そこまでやってる会社があるの。

後は、解雇理由に納得できない社員が、解雇理由を記載した証明書を請求してくるケースがあります。

そうなったら面倒そうだね。

賃金はどうやって書くの?1ヶ月の総額を書けば良いのかな?

基本的には手当ごとの金額と1ヶ月の総額を記載するべきですが、本人が請求している理由によりますので、本人の希望に合わせるのが望ましいです。

従業員が請求してきたときは、いつまでに交付しないといけないとか決まりはあるの?

労働基準法では「遅滞なく」と規定されていて、具体的に何日という決まりはありません。普通は1週間もあれば作成できると思いますので、1週間以内が目安かなと思います。

最近退職した従業員だったら1週間で作成できると思うけど、10年前に退職した従業員が請求してきたときは?

退職時の証明書の請求権は、退職して2年で時効になります。10年前に退職した従業員については、個人情報は破棄していると思いますし、応じる義務はありません。