労働基準法第23条第2項「金品の部分返還」とは|争いがある場合の賃金支払い
金品の部分返還のポイント
労働基準法 第23条第2項の条文(金品の部分返還)
前項の賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中に支払い、又は返還しなければならない。
【金品の部分返還】の条文の解説です
従業員が退職して請求した場合は、会社は7日以内に賃金及び金品を返還しないといけませんが、主張が異なる場合は、異議のない部分を7日以内に返還しないといけません。
主張が異なる場合?
例えば、割増賃金の計算方法や金額が、会社と従業員で主張が異なるケースがあります。
その場合は、一旦、会社が主張する計算方法で算出した割増賃金を支払うということ?
はい。異議のない部分は支払う必要がありますので、主張が違うからという理由を付けて、一切支払わないという対応は許されません。
もし、従業員が会社に損害を与えたときは、賃金から差し引いて相殺してもいい?
賃金は全額を支払う必要がありますので、会社が一方的に相殺・控除することは許されません。一旦、賃金を支払った上で、別件として損害賠償を請求するという手順で進める必要があります。
金品で会社の所有物か従業員の所有物か分からなくなることってあるの?
制服は貸与したのか支給したのか曖昧なケースがあります。所有関係が不明な物には保留して、それ以外の物は返還する必要があります。
執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。

