障害補償とは?労働基準法第77条を社労士がわかりやすく解説
障害補償とは(労働基準法第77条)
労働基準法 第77条(障害補償)の条文
労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治つた場合において、その身体に障害が存するときは、使用者は、その障害の程度に応じて、平均賃金に別表第2に定める日数を乗じて得た金額の障害補償を行わなければならない。
労働基準法 施行規則 第40条
障害補償を行うべき身体障害の等級は、別表第2による。
労働基準法 施行規則 第40条第2項
別表第2に掲げる身体障害が2以上ある場合は、重い身体障害の該当する等級による。
労働基準法 施行規則 第40条第3項
次に掲げる場合には、前2項の規定による等級を次の通り繰上げる。但し、その障害補償の金額は、各々の身体障害の該当する等級による障害補償の金額を合算した額を超えてはならない。
- 第13級以上に該当する身体障害が2以上ある場合 1級
- 第8級以上に該当する身体障害が2以上ある場合 2級
- 第5級以上に該当する身体障害が2以上ある場合 3級
労働基準法 施行規則 第40条第4項
別表第2に掲げるもの以外の身体障害がある者については、その障害程度に応じ、別表第2に掲げる身体障害に準じて、障害補償を行わなければならない。
労働基準法 施行規則 第40条第5項
既に身体障害がある者が、負傷又は疾病によつて同一部位について障害の程度を加重した場合には、その加重された障害の該当する障害補償の金額より、既にあつた障害の該当する障害補償の金額を差し引いた金額の障害補償を行わなければならない。
労働基準法 施行規則 第47条
障害補償は、労働者の負傷又は疾病がなおつた後身体障害の等級が決定した日から7日以内にこれを行わなければならない。
【障害補償】の条文の解説です
従業員が業務が原因で負傷したり、病気になったりして、障害が残ったときは、会社は障害の程度に応じて、障害補償を行わないといけません。
障害補償の金額は?
別表第2として「身体障害等級及び災害補償表」が定められています。14等級に区分して、その等級に応じてた日数分の平均賃金を支払うことになっています。
| 等級 | 障害補償 |
|---|---|
| 第 1級 | 1340日分 |
| 第 2級 | 1190日分 |
| 第 3級 | 1050日分 |
| 第 4級 | 920日分 |
| 第 5級 | 790日分 |
| 第 6級 | 670日分 |
| 第 7級 | 560日分 |
| 第 8級 | 450日分 |
| 第 9級 | 350日分 |
| 第10級 | 270日分 |
| 第11級 | 200日分 |
| 第12級 | 140日分 |
| 第13級 | 90日分 |
| 第14級 | 50日分 |
どの等級に該当するのかは障害の程度に応じて決まるのかな。
労働基準法施行規則で、「身体障害等級表」(別表第2)が定められていて、等級ごとに身体障害の基準が具体的に示されています。
障害補償も労災保険から支給される?
はい。一次的には労働基準法に基づいて会社に補償義務がありますが、それに代わって、実務上は労災保険法に基づいて障害補償給付が支給されます。
労災保険の支給額は、労働基準法で定められている額と同じ?
労災保険法では、第1級から第7級までは障害補償年金として、第8級から第14級までは障害補償一時金として支給されます。更に特別支給金も加算されますので、結果的に労働基準法で定められている補償額より手厚い給付となっています。
負傷や病気は症状が変動すると思うけど、障害補償はどのタイミングで行う?
症状が固定して医療の効果が期待できなくなった段階で障害の等級を決定して、決定した日から7日以内に行うことになっています。
執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。

