労災の審査中に裁判を起こすとどうなる?審査・仲裁は中止される

審査・仲裁が中止される場合とは

労働基準法 第85条第3項(審査及び仲裁の中止)の条文

第1項の規定により審査若しくは仲裁の申立てがあつた事件又は前項の規定により行政官庁が審査若しくは仲裁を開始した事件について民事訴訟が提起されたときは、行政官庁は、当該事件については、審査又は仲裁をしない。

【審査及び仲裁の中止】の条文の解説です

労働基準監督署や都道府県労働局等の行政官庁が審査・仲裁をしている事件について、民事訴訟が提起されたときは、審査や仲裁を中止します。

民事訴訟の方を優先するということ?

はい。労働基準監督署等の行政官庁が行う審査・仲裁は簡易な紛争解決手段として、民事訴訟は最終的な権利確定手段として位置付けられています。

裁判所による判断の方が優先されるから、審査や仲裁は余り意味を持たなくなる。

裁判と審査・仲裁を並行して進めると、二度手間になって、同一の紛争について二重に判断が行われることになりますので、民事訴訟が提起された場合は、行政官庁による審査・仲裁は中止することになっています。

社会保険労務士 木下貴雄

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。