年少者の深夜労働は許可が必要?交替制における例外
年少者の深夜労働における許可制度の概要
労働基準法 第61条第3項(年少者の深夜労働の許可)の条文
交替制によつて労働させる事業については、行政官庁の許可を受けて、第1項の規定にかかわらず午後10時30分まで労働させ、又は前項の規定にかかわらず午前5時30分から労働させることができる。
【年少者の深夜労働の許可】の条文の解説です
18歳未満の年少者は深夜労働が禁止されていますが、交替制の会社が労働基準監督署の許可を受けたときは、午後10時30分までの勤務、午前5時30分からの勤務が可能になります。
16歳以上の男性従業員は交替制で深夜労働が可能と言っていたけど、労働基準監督署の許可はいらなかったのでは?
同じ”交替制”で分かりにくいですが、その規定(第1項)とこの規定(第3項)では、交替制の形態が違います。第1項の許可が要らない交替制は、従業員が一定期間ごとに、夜間勤務と昼間勤務を交替する場合です。
この第3項の許可がいる交替制は?
事業場全体で交替する場合です。従業員が一定期間ごとに、夜間勤務と昼間勤務を交替しない場合も含みます。
午後10時から午前5時までの時間帯が深夜労働だから、午後10時30分までの勤務ということは、30分だけ。中途半端だね。
例えば、深夜労働を避けるために、
知ってるよ。
1日8時間勤務とすると、休憩時間は45分で構いません。
残業をしなければね。でも、工場勤務で交替制だったら残業はしないか。
それで、始業時刻を5時、8時間勤務で、休憩時間を45分とすると、終業時刻は何時になりますか?
えーと。13時45分。
はい。交替勤務で、次の勤務開始時刻が13時45分、8時間勤務で、休憩時間を45分とすると、終業時刻は何時になりますか?
22時30分。
そうです。深夜の時間帯を避けて、2交替で勤務時間を設定しようとすると、30分だけはみ出るので、この規定が設けられたそうです。
1日8時間勤務ではなくて、7時間45分勤務にすれば済む話ではないの?
大企業にとっては15分でも大きな違いがあります。1年間で計算すると、15分×1万人×250日は?
625,000時間。
1年間の労働時間が1人2,000時間とすると、約300人分の労働時間になります。
そのはみ出た30分の時間については、深夜勤務手当は支払わないといけないの?
はい。0.25倍の深夜勤務手当を支払う義務があります。
午前5時30分から勤務させることが可能になるというのは、どういうこと?
通常は午前5時までが深夜勤務ですけど、厚生労働大臣が認めたときは、午前6時に変更させる場合があって、それに対応した規定です。
午前6時までが深夜勤務だけど、午前5時30分から勤務させられるということだ。
執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。

