限度時間を超える３６協定

３６協定には、通常では予想できない業務量の大幅な増加等に伴って、臨時的に限度時間を超えて勤務させる必要がある場合に、１ヶ月の時間外労働と休日労働を合計した時間、１年の時間外労働の時間を定めることができます。

この規定に従って定めた３６協定は有効ということで、限度時間を超えて勤務させることが可能になります。

上限が定められています。１ヶ月については時間外労働と休日労働の時間を合計して１００時間未満、１年については時間外労働のみでの７２０時時間以内とする必要があります。

平均すればそうなりますけど、時間外労働が１ヶ月に４５時間（限度時間）を超える月数は、１年につき６ヶ月以内でないといけません。

通常の業務を処理するための残業は、限度時間内に終わらせることが建前となっています。

通常ではあり得ない、突発的な想定外の事態が生じた場合に限られます。そのような事態は頻繁には起きませんので、１年間の半分以下の月数に制限されています。

通常は１ヶ月につき４５時間が基準（時間外労働の限度時間）となっていますが、１年単位の変形労働時間制を採用している場合は、１ヶ月につき４２時間が基準（時間外労働の限度時間）になります。

そうです。１年単位の変形労働時間制を採用している会社は、業務の繁閑に合わせて所定労働日と所定労働時間を設定できます。

忙しい時期の所定労働時間を長くしているはずですので、それを想定して限度時間は通常より短く設定されています。