最低賃金とは?計算方法と対象外手当を分かりやすく解説

最低賃金の計算方法

労働基準法 第28条(最低賃金)の条文

賃金の最低基準に関しては、最低賃金法の定めるところによる。

【最低賃金】の条文の解説です

賃金の最低基準については、最低賃金法で定めます。

最低賃金は知っている。

最低賃金は、最低賃金法に基づいて決定することになっています。最低賃金額は毎年見直されて、現在の最低賃金額は、このように定められています。

大丈夫と思うけど、念のため確認方法を教えて。

最低賃金額は時間額で定められていますので、時間給の従業員は単純に比較すればクリアしていることを確認できます。

月給の場合は、計算に含める手当と含めない手当があったと思うけど?

次の手当は最低賃金の比較対象外で、除外して計算します。

  1. 通勤手当、家族手当、精皆勤手当
  2. 時間外労働手当、休日労働手当、深夜労働手当
  3. 賞与
  4. 臨時に支払われる賃金(結婚祝金など)

賞与や結婚祝金は分かるけど、1.2.はどうして?

通勤手当、家族手当、精皆勤手当は、条件によっては不支給になります。最低賃金は所定労働時間に対する賃金で比較しますので、時間外労働手当、休日労働手当、深夜労働手当はカウントしません。

固定残業手当など、定額で割増賃金を支払っている場合は?

一定額で支払っているとしても、時間外労働等に対する賃金ですので、最低賃金をクリアしていることを確認する際は、除外して計算します。

定額の割増賃金の割合を大きくし過ぎると、最低賃金を下回ることがありそうだ。

所定労働時間に対する1ヶ月の賃金額を、1ヶ月の平均所定労働時間数で割って、1時間当たりの賃金額を算出します。その額と都道府県ごとに定められた最低賃金額を比較します。1ヶ月の平均所定労働時間数から月額を算出して、比較する方法もあります。

どのように算出する?

例えば、1日の所定労働時間が8時間、1年間の所定労働日数が258日とすると、1年間の所定労働時間数は2,064時間になります。1ヶ月の平均所定労働時間は172時間(=2,064時間/12ヶ月)になります。

例えば、最低賃金額が1,100円とすると?

172時間×1,100円で、月額189,200円になります。これが月額の最低基準で、基本給など、最低賃金の対象になる賃金(手当)の合計額がこれ以上でしたら大丈夫です。

新入社員でも超えているから、今の所、問題はなさそうです。

ところで、これ以降の第29条から第31条までの規定は削除されていますが、昔はここに最低賃金に関する規定が置かれていました。削除された規定は、最低賃金法に移されました。

労働安全衛生法労働契約法も、労働基準法から枝分かれして成立したという話を聞いた。

社会保険労務士 木下貴雄

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。