休日とは

休日と休暇

「休日」とは、出勤する義務がない日のことを言います。

一方、「休暇」や「休業」も出勤しないことは同じなのですが、これらの日は元々出勤する義務がある日の勤務を免除するものとして、法律的に「休日」とは区別されています。

「休暇」「休業」には、年次有給休暇や生理休暇、産前産後休業、育児・介護休業などがあります。

法定休日とは

そして、休日は、「法定休日」と「法定外休日」に分けられます。

労働基準法により、毎週1日以上の休日、又は、4週間で4日以上の休日を与えることが義務付けられています。

この最低基準となる毎週1日(又は4週4日)の休日のことを「法定休日」と言い、これ以外の(最低基準を超えて与えている)休日のことを「法定外休日」と言います。

労働基準法では、1日8時間、1週40時間を法定労働時間としていて、週休2日制を想定していますが、休日についての最低基準は毎週1日(又は4週4日)となっていて、週休2日制までは強制されていません。

4週4休制

労働基準法では、毎週1日の休日を与えることが原則とされていますが、例外的に4週4休制とすることも認められています。

この4週4休制は、どの4週間を区切っても4日以上の休日を与えなければならないというものではありません。

4週間の起算日(4週間の区切りとなる最初の日)を定めてその4週間に4日以上、次の4週間に4日以上、その次の4週間に4日以上、と4週間ごとに順次4日以上の休日を与えていれば構いません。

4週4休制は、興業など週休制を取りにくい業種に適しています。疲労回復のために毎週休日を与えることが望ましいと思いますが、業種は特に限定されていませんので、どの業種でも4週4休制を採用することができます。

ただし、1年単位の変形労働時間制を採用する場合は、休日の与え方が別に決められていますので、4週4休制を採用することはできません。

なお、4週4休制を採用する場合は、就業規則で4週4休制を採用すること、及び、4週間の起算日を記載する必要があります。

休日の勤務

法定休日に勤務をさせる場合は、36協定を締結し、労働基準監督署に届け出ないといけません。36協定の届出をしていない状態で、法定休日に勤務させると、労働基準法違反になります。

また、法定休日に勤務させたときは、通常の賃金の1.35倍の休日勤務手当を支払わないといけません。

一方、法定外休日に勤務させたときは、休日勤務手当を支払う必要はありませんが、1週40時間を超えたときは、時間外労働として1.25倍の時間外勤務手当を支払う必要があります。

ただし、就業規則(賃金規程)や雇用契約書で、法定外休日に対しても(所定休日に対して)休日勤務手当を支払うことになっている場合は、就業規則や雇用契約書に基づいて休日勤務手当を支払わないといけません。

就業規則や雇用契約書が、労働基準法より社員にとって有利に定められている場合は、就業規則や雇用契約書の内容が優先的に適用されます。

休日の単位

休日は、午前0時から午後12時までの暦日1日(24時間)を指します。

したがって、前日の勤務が伸びて、休日としていた当日の午前0時を回ったときは、当日に休日を与えたことになりません。法定休日の場合は、1.35倍の休日勤務手当を支払わないといけません。

ただし、3交代制の場合や旅館業、自動車運転者については、例外的な取扱いが認められています。

1週間の単位

休日を与える単位となる1週間は、就業規則で特に定めていないときは、日曜日から土曜日までが1週間の単位になります。

例えば、就業規則で「1週間の単位は土曜日から金曜日までとする」と定めていれば、これが有効になります。

休日は日曜日や祝日でなくても良い

労働基準法上は、毎週1日以上の休日を与えることが定められているだけですので、日曜日や祝日を休日にする必要はありません。

例えば、日曜日に勤務をさせて、同じ週の土曜日に休日を与えていれば、週1日の休日が確保されていますので、法律違反にはなりません(休日勤務手当を支払う必要もありません)。この場合は、土曜日が法定休日になります。

ただし、「日曜日を法定休日とする」と就業規則で特定している場合に、日曜日に出勤させると、その日の勤務は休日労働になりますので、休日勤務手当を支払う義務が生じます。

このような特定をしていなければ、最初のとおり、自動的に土曜日(他の一方の休日)を法定休日とすることができます。

休日の出張

遠方に出張するために、休日に移動をするケースがあります。

このときに、物品の監視など特別の指示がない限り、移動日であっても労働時間とはなりませんので、その日は休日として処理することができます(休日労働としなくても構いません)。

ただし、無給で処理をすると不満が生じやすいので、何らかの手当を支給することが望ましいです。

休日と年次有給休暇

年次有給休暇は出勤日の勤務を免除して賃金を支払うという制度ですので、休日に年次有給休暇を取得することはできません。

(2013/6更新)
(2014/5更新)