労働安全衛生法の改正(平成26年)

労働安全衛生法の改正

化学物質による健康被害が問題となった胆管がんの発生、精神障害を原因とする労災認定の増加などに対応するために、労働安全衛生法が改正されました

平成26年6月25日に公布されたもので、労働安全衛生法の改正の概要について、お伝えいたします。

化学物質のリスクアセスメントの実施

一定の危険性、有害性が確認されている化学物質について、企業に対して、危険性又は有害性等の調査(リスクアセスメント)を実施することが義務付けられました。

ストレスチェックの実施

従業員に対して、医師、保健師等による心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)を実施することが義務付けられました。

検査結果は、検査を実施した医師、保健師等から直接本人に通知されます。本人の同意を得ないで、会社に提供させることはできません。

検査結果により、一定の要件に該当する従業員が申し出た場合は、医師による面接指導を実施し、医師の意見を聴いた上で、必要に応じて適切な就業上の措置を講じないといけません。就業上の措置としては、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等が例示されています。

なお、従業員数が50人未満の事業場(法人全体の従業員数ではありません)は、当分の間は努力義務となります。

各都道府県に「産業保健総合支援センター」という機関が設置されています。メンタルヘルスを含む健康相談の対応や研修、産業保健活動の支援を行っていますので、ぜひ、活用するようお勧めします。

受動喫煙の防止措置

従業員の受動喫煙を防止するために、実情に応じた適切な措置を講じるよう努力することが義務になりました。適切な措置として、全面禁煙、喫煙室の設置による空間分煙、煙を十分低減できる換気扇の設置などが例示されています。

重大な労働災害を繰り返す企業への対応

重大な労働災害を繰り返す企業に対して、厚生労働大臣が「特別安全衛生改善計画」の作成を指示できるようになりました。

また、企業が、この作成指示に従わなかったり、計画を実施しなかったりする場合は、厚生労働大臣は必要な措置をとるよう勧告し、勧告に従わない場合は、企業名を公表できることになっています。

外国に立地する検査機関の登録

国際的な動向を踏まえて、ボイラーなど特に危険な機械の検査・検定を行う機関について、日本国内に事務所のない機関も、検査・検定機関として登録できるようになりました。

登録を受けた外国立地機関の検査・検定を受けた機械は、日本国内で改めて検査・検定を受ける必要はありません。

規制、届出の見直し

規模の大きい工場等で建設物や機械等を設置したり、移転したりする場合に義務付けられていた事前の届出が廃止されました。

電動ファン付き呼吸用保護具の型式検定

特に粉じん濃度が高くなる作業に従事する際に使用が義務付けられている「電動ファン付き呼吸用保護具」が型式検定、譲渡制限の対象に追加されました。

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(2016/12作成)