在職老齢年金の概要

在職老齢年金の概要

会社に在籍(厚生年金に加入)しながら受け取る年金のことを、在職老齢年金といいます。

年金は、リタイアしたときの所得を補償するための制度ですので、会社に在籍している間は、賃金に応じて年金が減額されることになっています。

なお、会社に在籍していても、厚生年金に加入していない場合は、年金は満額支給されます。

基本月額と総報酬月額相当額

在職老齢年金の計算方法をお伝えしますが、その前に用語の説明をしておきます。

まず、「基本月額」とは、老齢厚生年金の月額で、「老齢厚生年金(加給年金額を除く)/12ヶ月」で計算します。

次に、「総報酬月額相当額」とは、過去1年間の賞与も含めた賃金の月額で、「標準報酬月額+(過去1年間の賞与額/12ヶ月)」で計算します。

60歳代前半の在職老齢年金の計算方法

まず、「総報酬月額相当額」と「基本月額」の合計金額が28万円以下の場合は、年金は満額支給されます。

次に、「総報酬月額相当額」と「基本月額」の合計金額が28万円を超える場合は、次の金額の年金が支給停止されます。

基本月額≦28万円基本月額>28万円
総報酬月額
相当額≦46万円
(総報酬月額相当額+基本月額
−28万円)/2
総報酬月額相当額/2
総報酬月額
相当額>46万円
(46万円+基本月額−28万円)/2
+(総報酬月額相当額−46万円)
46万円/2+(総報酬月額
相当額−46万円)

計算例

老齢厚生年金が192万円(基本月額が16万円)、標準報酬月額が32万円、過去1年間の賞与が合計60万円だったとすると、

総報酬月額相当額は、
32万円+(60万円/12ヶ月)=37万円になります。

そして、年金の支給停止額は、表(左上)に当てはめて計算すると、
(37万円+16万円−28万円)/2=12.5万円となります。

基本月額が16万円ですので、差額の3.5万円が在職老齢年金として支給されます。また、加給年金額は全額支給されます。

この例では、一部支給されることになりましたが、表に当てはめて計算をして、支給停止額が基本月額を超えると(例で言うと16万円以上になると)、全額停止されることになって、加給年金額も全額停止になります。

60歳代後半以降の在職老齢年金の計算方法

まず、「総報酬月額相当額」と「基本月額」の合計金額が46万円以下の場合は、年金は満額支給されます。

次に、「総報酬月額相当額」と「基本月額」の合計金額が46万円を超える場合は、超えた金額の1/2が支給停止になります。

なお、支給停止の対象になるのは、老齢厚生年金の報酬比例部分のみが対象で、老齢基礎年金は全額支給されます。

高年齢雇用継続基本給付金

在職老齢年金をもらいながら、雇用保険の「高年齢雇用継続基本給付金」も受給すると、在職老齢年金は更に減額(最大で標準報酬月額の6%)調整されます。

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(2002/11作成)
(2014/5更新)