採用手順の概要

採用手順の概要

「退職者が出たから募集する」というように、安易に考えて、採用を成り行きに任せていませんか?

採用は段取りが大切です。

良い人材を獲得するための採用手順をご紹介します。

欲しい人物像を明確にする

採用するときに最初にすることは、「どのような人材を必要としているのか」を明確にすることです。

「優秀な人がなかなか入って来ない」と言う前に、「当社にとって優秀な人」「欲しい人物像」を具体的に明確にイメージできていますか?

労働条件を決める

次に、労働条件を決めます。

仕事の内容、賃金の額、雇用契約の期間、勤務地、勤務時間、休日、社会保険の適用など、です。

選考手段を決める

そして、次のような選考手段を検討します。最初に「当社にとって優秀な人」「欲しい人物像」を設定して、それを見極めるために必要な選考を行います。

採用スケジュールを組む

次に、いつまでに採用したいか決定して、そこから逆算して、募集開始や面接などの日程を調整します。無理のないよう余裕をもったスケジュールを組むようにして下さい。

≪例≫

  1. 採用(出社)
  2. ←合否通知(採用決定)
  3. ←面接2回目(能力検査)
  4. ←合否通知(面接日連絡)
  5. ←面接1回目(適性検査)
  6. ←合否通知(面接日連絡)
  7. ←書類選考
  8. ←募集開始

募集の媒体を決める

募集を開始する時期が決定すれば、次は、どの媒体で募集するのか検討します。

また、採用の責任者を決めて、募集を開始したことを従業員に知らせて下さい。応募者から電話があったときに的外れな対応をされると、会社の第一印象が悪くなってしまいます。

書類選考

履歴書や職務経歴書等の書類だけでは、その人の断片的なことしか分かりません。実際に会ってみないと分からないことはたくさんあります。

年齢や経験などの条件が合わなくても、気になる人は一度会ってみましょう。

面接

面接では、履歴書等で把握できなかった応募者の全体像をチェックします。

また、この時に会社の将来性や社風、価値観等について話して、応募者がそれに共感できるかどうかも大事な所です。「当社にとって優秀な人」「欲しい人物像」を設定して、それに当てはまるかどうか見極める質問を用意しておきましょう。

なお、大企業出身で能力が高そうな人でも、会社の価値観や考え方に共感できないようであれば、採用は避けるべきです。

合否の通知

選考した後に、何も連絡がないと応募者は不安になります。合否にかかわらず、できるだけ早く結果を知らせましょう。選考を行って、1週間以内が望ましいです。

また、合否の通知は封書にしましょう。合格の場合でも、連絡事項(次の面接日時など)は書面で残した方が確実です。

不採用通知は、内容によっては会社のイメージダウンに繋がりかねません。将来会社の顧客にならないとも限りませんので、採用通知より慎重に行って下さい。個人情報ですので、履歴書等も一緒に返却します。

(2014/6作成)