採用手順の概要
採用手順の概要
「退職者が出たから募集する」というように、安易に考えて、採用を成り行きに任せていませんか?
採用は段取りが大切です。
良い人材を獲得するための採用手順をご紹介します。
欲しい人物像を明確にする
採用するときに最初にすることは、「どのような人材を必要としているのか」を明確にすることです。
「優秀な人がなかなか入って来ない」と言う前に、「当社にとって優秀な人」「欲しい人物像」を具体的に明確にイメージできていますか?
- 必要な知識や能力は?
- 必要な資格は?
- 学歴は?
- 実務経験は必要ですか(何年程度)?
- 年齢は?
- ポジションは?
- 幹部候補?
- 性格は?
- 価値観は?
- 考え方はどんな人?
- ・・・
労働条件を決める
次に、労働条件を決めます。
仕事の内容、賃金の額、雇用契約の期間、勤務地、勤務時間、休日、社会保険の適用など、です。
選考手段を決める
そして、次のような選考手段を検討します。最初に「当社にとって優秀な人」「欲しい人物像」を設定して、それを見極めるために必要な選考を行います。
- 面接の前に書類選考をするかどうか
- 面接は何回するか
- 適性検査を実施するかどうか
- 能力検査を実施するかどうか
採用スケジュールを組む
次に、いつまでに採用したいか決定して、そこから逆算して、募集開始や面接などの日程を調整します。無理のないよう余裕をもったスケジュールを組むようにして下さい。
≪例≫
- 採用(出社)
- ←合否通知(採用決定)
- ←面接2回目(能力検査)
- ←合否通知(面接日連絡)
- ←面接1回目(適性検査)
- ←合否通知(面接日連絡)
- ←書類選考
- ←募集開始
募集の媒体を決める
募集を開始する時期が決定すれば、次は、どの媒体で募集するのか検討します。
また、採用の責任者を決めて、募集を開始したことを従業員に知らせて下さい。応募者から電話があったときに的外れな対応をされると、会社の第一印象が悪くなってしまいます。
書類選考
履歴書や職務経歴書等の書類だけでは、その人の断片的なことしか分かりません。実際に会ってみないと分からないことはたくさんあります。
年齢や経験などの条件が合わなくても、気になる人は一度会ってみましょう。
面接
面接では、履歴書等で把握できなかった応募者の全体像をチェックします。
また、この時に会社の将来性や社風、価値観等について話して、応募者がそれに共感できるかどうかも大事な所です。「当社にとって優秀な人」「欲しい人物像」を設定して、それに当てはまるかどうか見極める質問を用意しておきましょう。
なお、大企業出身で能力が高そうな人でも、会社の価値観や考え方に共感できないようであれば、採用は避けるべきです。
合否の通知
選考した後に、何も連絡がないと応募者は不安になります。合否にかかわらず、できるだけ早く結果を知らせましょう。選考を行って、1週間以内が望ましいです。
また、合否の通知は封書にしましょう。合格の場合でも、連絡事項(次の面接日時など)は書面で残した方が確実です。
不採用通知は、内容によっては会社のイメージダウンに繋がりかねません。将来会社の顧客にならないとも限りませんので、採用通知より慎重に行って下さい。個人情報ですので、履歴書等も一緒に返却します。
(2014/6作成)