退職後の健康保険

日本は国民皆保険の制度が整備されていますので、会社を退職した後も、いずれかの健康保険制度に加入しないといけません。

選択肢としては、@家族の被扶養者になる、A任意継続被保険者になる、B国民健康保険に加入する、の3つがあります。

いずれを選択すれば良いのか、どれが得なのか、それぞれの特徴とポイントをお伝えします。

家族の被扶養者になる

健康保険に加入している家族がいて、被扶養者になれる条件を満たしているときは、被扶養者として健康保険に入れます。

被扶養者になる一番のメリットは、健康保険の保険料が掛からないということです。扶養する家族の保険料も増えることはありません。

被扶養者になれるかどうか、その条件の1つが、年収の見込額が130万円未満(60歳以上の場合は180万未満)であることです。

この年収の見込額には、雇用保険の失業給付もカウントされます。したがって、失業給付の日額が3,612円以上の場合は、失業給付を受けている期間は被扶養者になれません。

加入手続きは、健康保険に加入している家族の会社を通じて行います。

任意継続被保険者になる

退職前の会社で2ヶ月以上健康保険に加入していた場合は、任意継続被保険者として引き続き健康保険に加入できます。

任意継続被保険者の保険料は、全額自己負担となります。これまで会社が負担していた分も本人が負担することになりますので、健康保険の保険料は原則2倍になります。

ただし、保険料には上限が定められていて、平成26年度は、40歳未満の方は月額28,168円、40歳以上の方は月額32,984円(介護保険料を含みます)となっています。

任意継続被保険者の加入手続きは、退職して20日以内に、住所地の年金事務所で行います。大事なことですので繰り返しますが、20日を過ぎると加入できません。

また、任意継続被保険者には被扶養者の制度がありますので、扶養家族があるときはその手続きも必要です。

なお、保険料の納付を怠ると、任意継続被保険者の資格がなくなりますので注意してください。これも大事なことです。

国民健康保険に加入する

住所地の市区町村の国民健康保険に加入します。

国民健康保険の保険料は、前年の所得に基づいて計算されます。また、国民健康保険には被扶養者といった考え方はなく、世帯の人数が増えると保険料も高くなります。

各市区町村によって保険料の算出方法が異なりますので、退職前に市区町村の窓口に問い合わせるといいでしょう。保険料の試算をしてもらえます。

国民健康保険の加入手続きは、市区町村の窓口で行います。

任意継続から国民健康保険への切替え

被扶養者になれない場合は、任意継続被保険者と国民健康保険の保険料を比較して選択することになると思いますが、所得が多い方は任意継続被保険者になる方が有利です。

そして、国民健康保険の保険料は前年の所得に応じて決まりますので、任意継続被保険者となって収入のない状態が翌年まで続くと、国民健康保険の方が保険料が安くなります。

しかし、国民健康保険に切り替えたいと思っても、一旦、任意継続被保険者になると、制度上自由に脱退することができません。

そのときは、保険料の納付をストップすれば、納付期限の翌日に任意継続被保険者の資格を失いますので、国民健康保険への加入手続きができるようになります

(2009/2更新)
(2014/5更新)