インターンシップ

インターンシップとは

新規学卒者が就職して3年以内に退職する割合は、大学卒業者で3割、短期大学卒業者で4割、高校卒業者で4割に達しています。

雇用のミスマッチが大きな原因であるとして、これを解消するために、企業・行政・学校が一体となってマッチングの取り組みを行っています。

その取り組みの1つとして、インターンシップが注目されています。

インターンシップとは、企業が学生を一定期間受け入れて、学生の専攻や将来のキャリアに関連した就業体験を行うことを言います。アルバイト等として雇用するものは含みません。

大学等の関与の程度により、インターンシップは次のように分類されます。

  1. 大学等の正規の授業科目として位置付けられる(単位が認定される)もの
  2. 正規の授業科目ではないが、大学等の活動の一環として位置付けられるもの
  3. 大学等は関与しないで、企業が直接学生を公募して実施するもの

インターンシップの普及

インターンシップは、教育・医療・看護などの特定の職種では、資格取得を目的として従来から行われていましたが、1990年代の後半から一般企業でも導入が進み、徐々に増え続けています。

文部科学省の「インターンシップ実施状況調査」によると、授業科目としてインターンシップを実施している学校の割合は、次のようになっています。

平成14年度平成19年度平成24年度
大学46.3%67.7%70.5%
短期大学23.9%43.6%46.4%
高等専門学校90.5%100%100%

インターンシップのメリット

企業のメリット

採用手段としてインターンシップを取り入れるケースもありますが、通常は広く募集をすることはありませんし、受け入れた学生が応募するとは限りませんので、直接的な採用手段としては期待しない方が良いです。

学生のメリット

インターンシップの労働者性

形式上はインターンシップとして受け入れていても、アルバイトと同じ感覚で対応していると、「労働者」と判断されます。労働者に該当すると、最低賃金法や労働基準法、労災保険法等の法律が適用されます。

インターンシップによる実習が、見学や体験的なものであれば、労働者に該当することはありません。しかし、業務に関する指示命令をして、体験的な程度を超えて学生に生産活動をさせて、その生産活動による利益を企業が得ていると、労働者に該当することになります。

インターンシップを実施する目的を明確にして、目的に合った実習内容を設定することが大事です。実戦力として用いるのであれば、インターンシップではなく、アルバイト(労働者)として雇用して下さい。

大学等と連携して実施する場合は、実習内容等について大学等と調整して行いますので、労働者性の問題が生じることは少ないと思います。

インターンシップの報酬

インターンシップによる実習は「労働」ではありません。時間給で報酬を支払っていると、賃金(労働の対価)とみなされて、労働者と判断される傾向が強まります。

したがいまして、報酬は支給しないか、支給するとしても交通費や昼食代の実費程度とするのが良いでしょう。

インターンシップ実習中の事故

インターンシップとして受け入れた場合は「労働者」ではありませんので、実習中にケガをしたり、実習先への往復途上で事故に遭ったりしても、労災保険は使えません。一方、健康保険においては、インターンシップは「業務」として、健康保険も使えませんでした。

どこからも保険給付がない状態を解消するために、健康保険法の改正が行われて、平成25年10月から、労災保険が使えないときは、健康保険が使えるようになりました。

また、実習に関連して物を破損させる等の損害を与えたり、他人にケガをさせたりすると、企業に損害賠償の責任が問われます。万一のことを想定して、賠償責任保険や傷害保険に加入すると良いでしょう。インターンシップに対応した賠償責任保険もあります。

大学等が関与する場合は、通常は事故に備えた保険に加入することになっていますが、大学等が関与しない場合は曖昧になることがありますので、特に注意が必要です。

機密漏洩

企業機密や個人情報の重要性について、意識が高くない学生もいますので、企業機密や個人情報の漏洩のリスクが考えられます。

あらかじめ重要性について学生に教育をして、守秘義務に関する誓約書に署名、捺印してもらう必要があります。そのような情報に触れないよう配慮することも大事です。

セクハラ

また、学生に対するセクハラには注意しないといけません。

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(2014/6作成)