簡単労務診断の解説

簡単労務診断

基本的な内容ばかりですので、全てクリアできている会社も少なくないと思います。

しかし、クリアできているつもりでも、実際は間違っていることがあるようです。

難しいものは余りないと思いますので、間違っているものがあれば適正な労務管理とするよう修正していきましょう。

では、1つずつ見ていきましょう。

簡単労務診断の解説

採用

Q1.採用の際、労働条件(勤務時間や休日・給料など)を書面(労働条件通知書や雇用契約書)で、明示していますか?

労働条件を書面でキチンと明示しなければ、後で会社と従業員とで意見が異なり、トラブルになることが多いです。労働条件を書面で明示することは労働基準法で義務付けられています

Q2.労働条件通知書(雇用契約書)は合法的な内容ですか?

契約の期間や残業の有無など労働基準法で定められていること以外にも、社会保険の加入などに関しても明確にしておくと良いでしょう。また、会社からの一方的な「労働条件通知書」ではなく、「雇用契約書」として従業員から承諾した旨のハンコ(証拠)をもらっておきましょう

就業規則

Q3.従業員が10人以上の場合、就業規則を労働基準監督署に届け出ていますか?

パートタイマー等がいる場合は、パートタイマー等も含めて10人以上であれば、就業規則を労働基準監督署に届け出ることが労働基準法で義務付けられています。

Q4.就業規則は、従業員に周知させていますか?

就業規則は、従業員がいつでも見たいときに見れる状態にしておかないといけません。金庫に保管しているようでは、法律的にもその就業規則は無効とされます。

Q5.パートや嘱託がいる場合、パート用・嘱託用等の就業規則はありますか?

パートタイマー用の就業規則がなければ、正社員用の就業規則が適用されることもあります。パートタイマーから正社員と同じ退職金の支給を求められ、会社が退職金を支払ったという裁判例もあります。

労働保険・社会保険

Q6.従業員を正しく社会保険(厚生年金、健康保険)に入れていますか?

社会保険の適用基準に該当しているのに加入させていない場合は最大2年前までさかのぼって保険料が徴収されます。年金事務所の調査が入って指摘され、従業員の保険料も併せて会社が全額支払ったという例もあります。

Q7.従業員を正しく雇用保険に入れていますか?また、加入漏れはありませんか?

Q6同様、最大2年前までさかのぼって保険料が徴収されます。雇用保険については、退職するときに初めて手続きが漏れていたことに気付いたという例があります。一度、加入漏れがないかハローワークで確認されてはいかがでしょうか。

Q8.従業員の資格取得(加入)の日付は正しいですか?

社会保険(厚生年金と健康保険)と労働保険(雇用保険と労災保険)は、試用期間でも加入しないといけません。雇用保険の失業給付は加入期間の長さで給付金額が決まりますので、ギリギリでもらえなかったり、差額が発生するという場合はトラブルの元になります。

Q9.労働保険料の賃金総額は正しいですか?

パートタイマーの給料も労働保険料の賃金総額に入れなければなりません。間違っていた場合は2年間分の保険料とその10%分の追徴金が徴収されます。

Q10.従業員の賃金から控除する社会保険料の金額は適正ですか?

控除する金額が少なかった場合は、さかのぼって控除することになります。さかのぼる期間が長いほど金額が大きくなってしまいます。

賃金

Q11.最低賃金は守られていますか?

最低賃金の対象から除外される賃金(残業代、家族手当、通勤手当など)を除いて、時給に換算した場合、最低賃金を下回ることがあります。

Q12.賃金台帳は正しく整備されていますか?

賃金台帳労働者名簿出勤簿は各種届出の際に必要になります。

Q13.法律で定められているもの(労働社会保険料、所得税など)以外の費用を賃金から控除する場合、労使協定がありますか?

税金や社会保険料以外の費用(貸付金の返済・社宅費用など)については、労使協定がなければ賃金から控除することはできません

残業

Q14.残業代(時間外労働手当)をキチンと支払っていますか?

従業員が労働基準監督署に「残業代の不払」を申告して、労働基準監督署の調査が入る例が最近増えています。調査が入ると、2年前までさかのぼって支払が命じられます。

Q15.36協定の届出をしていますか?

36協定の届出なしに残業を命じることはできません。これに加えて就業規則の中で、「時間外労働、休日労働をさせる」旨の記載も必要です。

Q16.残業代の計算方法(時間単価)は正しいですか?

残業代の時間単価の計算で、労働基準法で定められている以外の賃金を除外することはできません。また、家族手当や住宅手当で全員一律で支給している場合も除外できません。

労働時間

Q17.出勤簿若しくはタイムカードを使って適切に労働時間を記録していますか?

残業代を減らすためには、労働時間を記録して管理することから始まります

Q18.1年単位の変形労働時間制を採用している場合に、カレンダーを毎年提出していますか?

1年単位の変形労働時間制を採用している場合に、労使協定の届出がなければ、通常の1日8時間・週40時間が適用されて、残業代が増えてしまいます。

休日

Q19.従業員から申出があった場合、有給休暇を与えていますか?

法律上、従業員から申出があった場合は、有給休暇を与えなければなりません。パートタイマーについても、6ヶ月勤務した後は有給休暇を与えないといけません。

Q20.従業員から申出があった場合、産前産後の休業を与えていますか?

法律上、従業員から申出があった場合は、産前6週間、産後8週間の休業を与えなければなりません。なお、産後8週間は休業の申出がなくても働かせてはいけません。

Q21.従業員から申出があった場合、育児・介護休業を与えていますか?

法律上、従業員から申出があった場合は、育児・介護休業を与えなければなりません。ただし、一部の従業員については労使協定を締結すれば、申出を拒否できます。

Q22.代休が何日もたまっている従業員はいませんか?

賃金の締切日を過ぎて代休を持ち越すときは、賃金の未払が発生することになります。労働基準法違反になりますので、代休は早い時期に消化するよう指導してください。

退職

Q23.従業員を解雇するときは30日前に予告をするか、30日分の手当を払っていますか?

解雇するときは30日前に本人に予告をするか、30日分の手当が必要です

その他

Q24.毎年の定期健康診断を実施していますか?

毎年の定期健康診断を実施していない場合、または実施していても、会社側で異常を把握しながら作業の軽減などの措置を取らなかった場合は、会社側に損害賠償責任が生じることがあります。


結果はいかがでしたか?結果が良くなくても

などとは思わないで下さい。退職して役所にでも駆け込まれたら、残念ながら会社に勝ち目はありません。

どんな会社でも叩けばホコリが出るものです。1つ1つできるところから、少しずつでも改善していきませんか?

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