残業手当の請求権

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残業手当の請求権

労働基準法によって、賃金の請求権は2年間行わなければ時効によって消滅することが規定されています(退職金は5年間)。

したがって、サービス残業など、賃金の未払いがあって、従業員から請求されたときは、2年前までさかのぼって支払わされます。

例えば、残業単価2,000円(月給=約27万円)の従業員が、毎日30分の無意味な残業(居残り)をしていて、それが月22日あったとします。

2,000円×0.5時間×22日で、1ヶ月につき22,000円になります。これが2年になると、残業手当の不払い額は528,000円になります。

サービス残業をさせていると、残業時間を減らそうという意識は生まれません。だらだらと仕事をしていた時間についても、残業手当の支払が命じられます。

割増の残業手当を支払う価値がある仕事かどうかという判断や管理をしていませんので、割増の残業手当を支払うことになると、恐らく採算は合わないと思います。

1人なら、まだ乗り切れるかもしれませんが、10人、20人と増えるとどうでしょう。会社にとっては大きなダメージとなり、様々な計画が狂ってきます。

残業をする場合は、その都度、「割増の残業手当を支払う価値がある仕事かどうか」という判断を事前に行って、適正に残業手当を支払う方が良いと思います。

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